2018年10月14日

週刊種牡馬ニュース 10/9 - 10/14

アーモンドアイは圧巻の強さでしたね。ロードカナロアも初年度から牝馬三冠達成とはなんというポテンシャルの高さ。今後はどういうローテになるのかわかりませんが、シンザン記念勝ちの三冠牝馬ということでジャパンCならジェンティルドンナを意識せざるを得ないですね。今のところロードカナロア産駒でクラシックディスタンスでも活躍しているのは同馬くらいのものですが、これだけの馬が出るのなら今後ディープインパクトに回っていたクラシック向けの牝馬がこちらに回ってくるかもしれません。

ところで、今週はシャンハイボビーにデクラレーションオブウォーと大物種牡馬の輸入が相次いで発表されました。とはいえ北米2歳チャンピオンのシャンハイボビーは南米で多数のGIウイナーこそ出しているものの北米での実績はほぼ皆無、英GI2勝のデクラレーションオブウォーも初年度から仏2000ギニーの Olmedo を出したものの後が続かずということで、どちらかというとある程度現地で見切りが付けられた種牡馬という印象もありますが、新天地での活躍を期待したいところです。
【10/9(火)】

特になし。

【10/10(水)】

東京盃(GII) (大井 3歳上 D1200)
 1. キタサンミカヅキ (牡8) by キングヘイロー 1:12.1
 2. ネロ (牡7) by *ヨハネスブルグ(USA) アタマ
 3. グレイスフルリープ (牡8) by ゴールドアリュール 1 1/4
船橋所属の2番人気キタサンミカヅキが最後の直線で最内をついてしぶとく伸び、昨年に続く連覇を達成した。これで南関東移籍後は11戦5勝で、4着以下に敗れたのはJBCスプリントの5着のみ。まさに別馬という印象だが、中央時代一度も勝てなかった京都でのJBCスプリントでどこまで結果を残せるだろうか。2着に6番人気ネロ。中央勢で最も人気がなかったが、2番手追走から先頭に立ち、最後の最後までしぶとく粘った。単勝1倍台の圧倒的支持を受けた*マテラスカイはスタートで出遅れ、押してハナを奪ったものの直線半ばで失速し4着に終わった。

サンライズC(重賞) (門別 2歳 D1800)
 1. マイコート (牡2) by ロジユニヴァース 1:55.8
単勝36倍の7番人気マイコートが2番手追走から先頭に立ち、1番人気ウィンターフェルとの競り合いをハナ差制して重賞初勝利をあげた。ちなみに父ロジユニヴァース、並びに母父*アラムシャーにとってもこれが産駒の重賞初勝利となった。7馬身離された3着にはブリーダーズゴールドジュニアC勝ち馬イグナシオドーロが入っている。

【10/11(木)】

レディスプレリュード(GII) (大井 3歳上牝 D1800)
 1. プリンシアコメータ (牝5) by スパイキュール 1:53.9
 2. ブランシェクール (牝5) by ダイワメジャー アタマ
 3. アルティマウェポン (牝5) by *ヨハネスブルグ(USA) 1 1/2
2番人気プリンシアコメータが直線向いて一気に先頭に立ち、そのまま後続の追撃をアタマ差交わして勝利。昨年のクイーン賞に続く重賞2勝目をあげた。ここまで交流重賞では5戦して4連対と安定しているが、京都コースは平安Sで惨敗しており、コース相性がどうか。2着には南関東の6番人気ブランシェクールがTCK女王盃以来となる重賞連対を果たすと、3着には道営の13番人気アルティマウェポンが突っ込む大波乱となった。単勝1倍台の圧倒的支持を受けた昨年の覇者クイーンマンボは7着に終わり、ダートで初めて複勝圏内を外す結果となった。

【10/12(金)】

特になし。

【10/13(土)】

府中牝馬S(GII) (東京 3歳上牝 T1800)
 1. ディアドラ (牝4) by *ハービンジャー(GB) 1:44.7
 2. リスグラシュー (牝4) by ハーツクライ クビ
 3. フロンテアクイーン (牝5) by メイショウサムソン 1/2
1番人気ディアドラが最後方からの追い込みを決め、クイーンSに続く重賞連勝を達成した。秋華賞を勝って臨んだ昨年のエリザベス女王杯は12着で、2000mを超えるととたんに甘くなるが、海外を経験して一回り成長した今なら距離を克服する可能性は十分ある。いったんは先頭に立った2番人気リスグラシューだったが、やはり最後は詰めの甘さが出て2着。こちらもベストはマイルから2000mだろうが、展開次第では十分頭でも。7番人気フロンテアクイーンは6戦連続2着はならなかったが、きっちりと3着を確保し、相変わらずの堅実さを見せた。

もみじS(OP) (京都 2歳 T1400)
 1. ニホンピロヘンソン (牡2) by ルーラーシップ 1:24.2
2番人気ニホンピロヘンソンが逃げ切ってデビュー2連勝。ここまでどちらかというと中長距離に好成績を残すルーラーシップだが、今年の2歳は1200mのカンナSを勝ったディアンドルといい、比較的短いところでも結果を残している。1番人気に支持されたディープダイバーは1馬身3/4差の2着だった。

【10/14(日)】

秋華賞(GI) (京都 3歳牝 T2000)
 1. アーモンドアイ (牝3) by ロードカナロア 1:58.5
 2. ミッキーチャーム (牝3) by ディープインパクト 1 1/2
 3. カンタービレ (牝3) by ディープインパクト 1
圧倒的支持を受けたアーモンドアイが難なく差し切り、史上5頭目の牝馬三冠を達成した。プラス14キロも完全に成長分で、夏を超えての成長力も申し分なし。父ロードカナロアとしてもリーディングサイアー奪取に向けて大きな一歩となった。今後はジャパンCを含め古牡馬との対戦となるが、果たしてどこまでやれるのか今から非常に楽しみだ。一方で対照的な結果に終わったのがオルフェーヴル産駒のラッキーライラックで、中間のアクシデントや鞍上の乗り替わりも含めても掲示板すら外す9着は負けすぎ。父オルフェーヴルとしても来年以降の種付けにさらに影響を及ぼしかねない結果となった。

東京ハイジャンプ(JGII) (東京 3歳上 T3110)
 1. サーストンコラルド (牡7) by キングカメハメハ 3:28.3
 2. ヨカグラ (セ5) by *ハービンジャー(GB) 1 1/2
 3. タイセイドリーム (牡8) by ディープインパクト クビ
前走10番人気ながら東京ジャンプSを制していた4番人気サーストンコラルドが重賞2連勝を達成した。前走は本命馬の故障などもあってやや展開に恵まれた部分もあったかもしれないが、今回のメンツで完勝は完全に力をつけた証。このまま絶対王者オジュウチョウサン不在の障害界で一気に頂点まで上り詰める可能性もあるだろう。小倉サマージャンプS勝ち馬ヨカグラがしぶとく追い詰めて2着。後方からレースを進めたタイセイドリームが3着に入った。1番人気に支持されたルペールノエルは最後の直線で落馬した馬のあおりをもろに受けて失速し、4着に終わった。

九州ジュニアチャンピオン(重賞) (佐賀 2歳 D1400)
 1. ローズカラー (牝2) by ローズキングダム 1:31.3
単勝70倍の6番人気ローズカラーが逃げ切り、重賞初勝利をあげた。ローズキングダム産駒の重賞ウイナーはクラウンC勝ち馬スプリングマンに続く2頭目。2着に2番人気オールアウトが入り、単勝1倍台の圧倒的支持を受けたスターオブジーンは5着に終わった。

若駒賞(重賞) (盛岡 2歳 D1600)
 1. ニューホープ (牡2) by フリオーソ 1:40.1
道営出身の3番人気ニューホープが3馬身差で押し切り、重賞初勝利をあげた。フリオーソ産駒の2歳世代の重賞ウイナーは園田プリンセスC勝ち馬リリコに続く2頭目。2着に6番人気のミラクルジャガーが入り、初勝利を重賞・ビギナーズCであげた1番人気グレートアラカーは3着に終わった。

黒潮菊花賞(重賞) (高知 3歳 D1900)
 1. アウトスタンディン (牡3) by *カジノドライヴ(USA) 2:11.1
5番人気アウトスタンディンが一気に差し切り、重賞初勝利をあげた。デビュー1年4か月で27戦はいかにも高知という使われ方だが、その中で着実に力をつけている。2着に8番人気のジャンニーナが入り、単勝1倍台の圧倒的支持を受けた金の鞍賞勝ち馬ネオプリンセスは7着に終わった。

オクトーバーS(OP) (東京 3歳上 T2000)
 1. マウントゴールド (牡5) by ステイゴールド 1:59.2
ハナを奪った3番人気マウントゴールドがそのまま逃げ切り、オープン特別初勝利をあげた。オープン入り直後の前走小倉記念でも3着に粘るなどここにきて力をつけており、中央未勝利でいったんは道営に籍を置いた馬とは思えない成長ぶりだ。1番人気スティッフェリオは後方追走から直線伸びず4着に終わった。

信越S(OP) (新潟 3歳上 T1400)
 1. スターオブペルシャ (セ5) by ダイワメジャー 1:20.7
単勝5倍台の割れた1番人気に支持されたスターオブペルシャがきっちりと差し切り、谷川岳Sに続くオープン特別2勝目をあげた。谷川岳S後はやや調子を崩していたが、一度勢いに乗れば好調が持続する馬だけに、ここから重賞戦線でも活躍できるだろうか。2着にはローレルゲレイロ産駒の8番人気アイラインが入った。

2歳新馬戦 (京都 2歳 D1800)
 3. *トランプズパワー(USA) (牡2) by He's Had Enough (USA)
He's Had Enough 産駒が日本初出走戦を迎えたが、5番人気で勝ち馬から2秒以上離されながらも3着に入った。父 He's Had Enough は Tapit 産駒で、重賞勝ちはないがBCジュヴェナイルで2着に入っている。この2歳世代が初年度産駒となるが、距離はマイル前後が良さそう。




この記事へのコメント

1. Posted by 即身仏 2018年10月14日 22:30
アーモンドアイは故障をしなければ更に輝かしい戦績を残しそう。間違い無く競馬史上に残る名牝ですね。対するラッキーライラックは中間の調整が順調さを欠いていた上に主戦の石橋脩騎手が先週に下手糞なアンチャンの不用意な落馬に巻き込まれて落馬骨折・微妙な鞍上と始まる前から散々で心身共に良化途上だったので、今回は度外視します。しかし、こうも明暗がはっきり分かれるとは・・・。
2. Posted by きらら紫苑 2018年10月14日 23:32
東京杯ネロは6番人気ですね
3. Posted by DEEPBLUE 2018年10月15日 00:47
アーモンドアイは言う事なしですね。デクラレーションオブウォーはクリエイターがよほどよかったって事なんでしょうね。
あ、そういえば引退したソルテが種牡馬入り出来るそうです。このご時世で地方の名馬が種牡馬入りとかあわよくばのロマンを期待しちゃいますね。
4. Posted by 自称天才型@名無しさん 2018年10月15日 13:12
しかし先週の日曜新潟11Rといい腕の立たないジョッキーの自爆に巻き込まれる事故が多いですね
5. Posted by モンタレ 2018年10月16日 18:06
フリオーソの二歳はかなり頑張ってますね。
この勝ち上がり率と仕上がりの早さなら後は交流重賞での活躍馬をコンスタントに出せたらサウスヴィグラスの後釜狙えそう
6. Posted by Organa 2018年10月16日 22:50
記事を訂正しました。ご指摘ありがとうございます。

いきなり史上最強クラスの牝馬を出したロードカナロアですが、あとは同馬がフィリーサイアーでないことを祈るばかりですね。

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