三人の高校生が肝試しのために、“出る”と噂の廃病院にやってきた。

三人はビデオカメラを撮りながら、病院の中へと入っていく。

「思っていたよりは荒れてないよな」

「やっぱりこんなところに何もでないよ」

さらに奥へと向かった三人は、手術室で古いカルテを見つけた。
三人は戦利品としてそのカルテを鞄の中にしまい病院を後にした。

病院から戻った三人は、さっそく撮影したビデオを再生することにした。
テレビ画面にあの病院が映る。

「思っていたよりは荒れてないよな」

「ありがとうございます」

・・・三人は顔を見合わせる。

確かに聞こえた。
女の声だ。

カメラはさらに病院の奥へと進んでいく。

「やっぱりこんなところに何もでないよ」

「そんなことありませんよ」

三人の顔はみるみる青ざめていった。

空耳などではない。
女の声は間違いなく録音されている。

するとその時、突然部屋の電話が鳴り出した。
三人は顔を見合わせ、おそるおそる電話に出る。

「カルテを返せ・・・」