夜21時くらいに
仕事から自宅マンションに帰ってた。

自分の部屋は十階建てマンションの六階で、
いつもエレベーターでいく。

この日、
エレベーターに乗るときに
妙な音がしたのは覚えてる。

何かひゅんひゅんしたような?

何か飛んでるような音。

で、
普通にエレベーターに乗って、
六階に着いた。

家には両親がいたから
そのまま扉を開いた。

その瞬間に唖然とした。

自分の家じゃなかった。

そりゃあもう焦った。

間違って人の家入っちゃったと思った。

家の玄関先とは全く違って、
あわあわして扉を閉めて、
表札確認したんだが、
そこは603号室、
自分の部屋の番号で間違いなかったんだ。

え?え?と思って
何回確認してもやっぱり603号室だし、
六階で間違いなかった。

そこでやっと気づいたんだが、
六階からの景色がいつも見てた景色と全く違った。

何が違うっていうと具体的には、
家の周りは駅前で
別にそこまで栄えてるほうではないんだが、
何か高いビルがいくつかあって、
都会っぽくなっていた。

もう本当にわけがわからなくて
すごく怖くなった。

とにかくひたすら不安で怖くなって、
とりあえず両親に電話しようと思った。

その時、
エレベーターが開いて、
人が降りてきた。

そしたら、
降りてきた人が自分を見るなり、
みるみる顔が青ざめていって、

「は、わわわわ…!!!」

とか言いながら
腰抜かしたみたいに
自分の部屋に駆け込んでいった。

その行動のことなんて考えられないくらいに
もうとにかくその時は自分はパニック状態だったから、
仕事先が自宅から五分くらいだから
仕事先に行こうとか思って、
またエレベーターに乗ったんだ。

で、エレベーターを降りて
ちょっと走っていたら落ち着いてきて、
そこでやっと両親に電話した。

そうしたら普通に電話に出て、
ずっと自宅にいたとのこと。

恐る恐る自宅に戻ってみると、
そこはいつも見る玄関先。

自分の家だった。

このことを誰も信じてくれないのだが、
本当に体験した話なんだ。

オチとか無いんだが、
本当に本当に自分は洒落にならんぐらい怖かった。

まるで違う世界にいっちゃったみたいで。

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