【新型コロナ】飲食店の感染症対策を「グルメサイト」通じて客が評価。7月中にも導入
政府は7月2日、飲食店が新型コロナウイルスの感染防止対策に適切に取り組んでいるかをチェックするため、大手グルメサイトを通じ利用客から情報収集するシステムを導入すると発表した。
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大手3サイトが協力。西村大臣は「飲食店の努力に報いるため」
同システムは、「食べログ」「ぐるなび」「ホットペッパーグルメ」の3サイトの協力を得て導入される。利用客は各サイトに貼られたリンクから国が設けるページへ移動し、「来店時に従業員から手指の消毒をするよう声をかけられたか」「座席は1メートル以上離れていたか」「食事中以外のマスク着用を求められたか」「換気は十分だったか」などのアンケートに回答。収集した情報は政府と都道府県のみで共有し、対策が不十分な飲食店に改善を指導するほか、都道府県が実施する第三者認証制度の質の担保に役立てるという。
こうした仕組みを導入することに対し、西村康稔経済再生担当相は記者会見で「飲食店の努力を評価し、報いるため」とも述べており、7月中にもスタートさせる意向を示している。
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SNSでは「密告制度」などと批判殺到。回答の正確さに疑問を持つ人も
このニュースを受け、SNS上などでは批判的な意見が多くあがっている。
「あることないこと書き込まれる店もたくさん出てくるんだろうな」
「いよいよ潰れるじゃなくて潰される店が出てきそうでめちゃくちゃ怖い」
「嘘の内容書かれたりしたら協力金支給に支障出たり色々問題になりそう」
「専門家でもない一般人にそういう大事な部分委ねるの?」
「政府が制度として匿名の密告を推奨するようなもの」
飲食店の感染防止対策状況を利用客が報告するというシステムに関しては、やはり回答に私見が入らないか、作為的なものにならないかといった点で、情報の精度に疑問を持つ人が多いよう。
飲食店は長期化するコロナ禍において、時短営業や酒類提供の停止など様々な要請に応じてきた。程度の差はあれど、ほとんどの店舗で感染対策にも取り組んでいる。ウイルスを抑えるという大義名分があるとはいえ、我慢ばかりを強いられてきた飲食店にとっては厳しい政策であると言わざるを得ないだろう。