Snow Man『Snow Mania S1』初日62万枚、なにわ男子にファンが流れる心配なし/SixTONESとTravis Japanは？

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・改めてSnow Manは何故人気なのか―パフォーマンス重視、時代の変化を読み取ったプロデュースと自助努力
・ファンの絶対数が多く、王道アイドル系・なにわ男子にファンを奪われる心配はない
・ Snow ManとSixTONESは非・王道アイドル系で海外志向、Snow ManのライバルはTravis Japanかも
・商品情報

Snow Manの2021年9月29日（水）発売の1stアルバム「Snow Mania S1」の、フラゲ日・9月28日の売上は、オリコン調べで推定62万118枚で、デイリーアルバムランキングで初登場１位を獲得した。

2位のK-POPのボーイズグループ・2PMの「WITH ME AGAIN」の4万965枚に大差をつけた断トツ1位だから、週間ランキングでも1位が確定したも同然だ。

Snow Man初日売上の62万118枚は、異例の高水準だ。2021年に発売されたジャニーズのアルバムとしては、これまでの初日売上の最高はKing & Princeの7月21日発売の「Re: Sense」の34万2,182枚（初週売上は45万8,323枚）だったが、初週売上の最高はSixTONESの1月6日発売の「1ST」の46万7,238枚だった（初日売上は29万7,876枚）。

Snow Man「Snow Mania S1」の初日売上62万118枚は、キンプリとSixTONESの初週売上をあっさり抜いてしまった。

また、初日売上に関しては、BTSの6月16日発売の「BTS, THE BEST」の57万1,589枚をも上回っており、初週売上が「BTS, THE BEST」の78万2,369枚を上回る可能性もある。

[追記] 初週売上は、オリコン調べでは84.1万枚、ビルボード・ジャパンの集計では84万4,729枚で、もちろん週間1位だった。

改めてSnow Manは何故人気なのか―パフォーマンス重視、時代の変化を読み取ったプロデュースと自助努力

改めて、Snow Manは何故こんなに人気なのか？

Snow Manの1stアルバム「Snow Mania S1」が爆売れしているのは、ジャニーズJr.時代の楽曲も収録するなど、ファンのツボを押さえた魅力的な商品設計である点が大きいが、もちろん大人気グループで、ファンの絶対数も多いからだ。

Snow Manが大人気なのは、パフォーマンス重視、滝沢秀明副社長の時代の変化を読み取ったプロデュース力、崖っぷちからの生き残りをかけたメンバーの自助努力というか自己プロデュース力の結果だと思う。

Snow ManはK-POP寄りだが、それは世界基準や世界のトレンドを意識した結果に他ならない。パフォーマンス重視で、特にダンスのスキルを磨き、楽曲も世界的なトレンドを意識した作品を（全部ではないが）出している。このため、今までジャニーズに興味がなかった層も取り込むことに成功した。

ビジュアル担当では目黒蓮がいて、歌唱力は渡辺翔太がずば抜けている。ジャニーズ内ではグループの平均的ビジュアルは高いほうではないが、代わりにバラエティー力がある。

なお、世界進出の観点で見たSnow Manの弱点は、メンバー間の歌唱力の差が大きいことと、英語が流暢に話せるメンバーがいないことだろう（ラウールは日本の学校で教育を受けていて、英語が流暢ではない）。また、ヒップホップ・ダンスナンバーが踊れても、ラップスキルが追いついていないのではないか。

ファンの絶対数が多く、王道アイドル系・なにわ男子にファンを奪われる心配はない

Snow ManのCD売上が、シングルのみならずアルバムでも、日本の男性アイドル市場で突出して高水準なのは、1人で同じCDを何枚も積む熱心なファンがいるからだけではなく、ファンの絶対数が多いからだ。

ジャニーズの各グループのファンクラブ（FC）会員数は非公表だが、新規入会者がSNSで報告する会員番号（通し番号）に基づく延べ人数は、Snow Manが2021年9月下旬時点で約55万人で、2019年11月の開設からまだ2年弱なので、退会者（1年ごとの更新時に更新しないと退会・欠番になる）はほとんどいないとみられる。

ちなみに、同期のSixTONESのFC会員数は約36.8万人にとどまっている。キンプリは約72.7万人だが、開設時期が2018年2月で既に3年半が経過していて、多少の退会者がいるとみられる。人間は飽きる生き物だ。

注目されるのは、2021年11月12日のCDデビューを控え、8月に開設されたばかりのキラキラ王道アイドル系のなにわ男子のFC会員数が、9月中の入会だと入会金が無料となる特典も後押しして、既に約20万人いるとみられていることだ。

SNSを見渡すと、なにわ男子FC会員の中には、同じ王道アイドル系のHey! Say! JUMP、キンプリ、Sexy Zoneからの乗り換え組（もしくは掛け持ち組）も若干いる模様だ。

しかし、Snow ManやSixTONESの場合、ジャニーズ伝統のキラキラ王道アイドル系とは全く違ったカラーのグループであるため、なにわ男子にファンが奪われる心配はまずない。

Snow ManとSixTONESは非・王道アイドル系で海外志向、Snow ManのライバルはTravis Japanかも

今のジャニーズでは、デビュー組をジュリー派とタッキー派に区分けすることもできるが、グループのカラーで分類することもできる。Snow ManとSixTONESは、タッキー派で、かつ非・王道アイドル系で海外志向だ。

Snow Manの場合、ライバルになる可能性があるとすれば、SixTONESよりも、ダンスが売りのTravis Japanかもしれない。ただし、ダンスの特徴は違うように見える。

Snow Manはデビュー組ではダンスがトップクラスに上手だが、どちらかと言うとアクロバティックなダンスが強みという感じだ（年取ったらどうするの、という問題はあるが）。

一方、Travis Japanは最近、YouTubeにダンス専門の「+81 DANCE STUDIO」チャンネルを開設して、動画を投稿している。

筆者が個人的に今までで一番いいと思ったダンス動画は、七五三掛龍也、川島如恵留、松田元太による嵐「カイト」のダンスカバーだった。意外にも、K-POPのBTSのジミンやSHINeeのテミンに連なる、アーティスティックで優美なダンスだった（難度が高いため、無事に踊り終えて3人は感激していた）。

このまま技術を磨けば、Travis Japanはジャニーズでは突出して素晴らしいダンス・パフォーマンスができるグループになりそうな予感がある（ただし、歌唱力はまともに聴いたことがないので分からない）。

一方、SixTONESの強みは京本大我を筆頭とする歌唱力で、ジェシーがそれに続く。弱点は、ダンスが苦手なメンバーがいることと、一部の振付がダサいことと、Snow Manのラウールや目黒蓮のようなスターメンバーの不在、と思われる（松村北斗が該当するかもしれないが、キャラが弱い）。

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商品情報

*Snow Manの2021年9月29日（水）発売の1stアルバム「Snow Mania S1」は、リスナーを虜=Maniaにさせることを目指す作品。アルバム「Snow Mania S1」は、Blu-rayまたはDVD付き初回盤A[2CD+Blu-ray/DVD]、Blu-rayまたはDVD付き初回盤B[CD+Blu-ray/DVD]、CDのみの通常盤の3形態5種で販売。