痛みとの戦いはシートが「武器」になる! 「腰痛持ち」に優しいクルマの座席の選び方とは (1/2ページ)

座ったときにも背骨のS字ラインがキープされるのが重要

 直立二足歩行の人類にとって、「腰痛」は避けては通れないものなのかもしれない。上半身の質量は、立っても座っても常に腰の部分に負荷をかけることになっているからだ。そのため、人類には左右の骨盤の間にある、5つの背骨が融合させて、他の哺乳類にはない「仙骨」という特殊な骨を備えていて、その板状の骨で上半身を支え得る構造になっているが、それでも中高年になると、腰の疲れ、痛みを感じる人が多くなる。

 そんな腰痛持ちにとって、長距離ドライブは苦痛の種かもしれないが、じつはシート次第で同じ時間、同じ距離を走ってもかなり腰ヘの負担は変わってくる。

 では腰痛持ちに優しく、腰への負担が少ないシートの条件とは、どのようなものなのか?

 腰痛対策シートで有名なレカロの資料を見てみると、

・背骨のライン

・骨盤の位置

・ウレタンの弾性・密度

・シートの通気性

・血行の良さ

 などがポイントだということがわかる。

 背骨のラインについては、過度に反った「弓腰」や腰の丸まった「バナナ腰」ではなく、一番きれいな立ち方をしたときの、S字状の背骨のラインになると、背骨がスプリング状に働き、腰の負担が減ると言われている。

 シートに座ったときも、この背骨のS字ラインがキープされるのが重要。そのためには背中を「面」で支えるのが理想だ。クルマ用のシートの背もたれにも、松竹梅の三つのレベルのものがあり、梅は外枠だけがフレームで、中央はウレタンだけで支えるもの。竹はフレーム+Sバネで支えるタイプ。松はバックパネルというハイテン鋼などの一枚板を入れる構造にして、型崩れが起きない構造にしたもの。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

愛車
日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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