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ル・マン24時間で小林可夢偉選手のTS050 HYBRID 7号車がポールポジション!

決勝は9月19日の日本時間21時30分から

2020年9月18日 発表

TOYOTA GAZOO RacingのTS050 HYBRID 7号車を駆る小林可夢偉選手がポールポジションを獲得

 トヨタ自動車は9月18日、フランスのル・マン市にあるサルト・サーキットで行なわれている「第88回ル・マン24時間レース」において、TOYOTA GAZOO RacingのTS050 HYBRID 7号車を駆る小林可夢偉選手がポールポジションを獲得したと発表した。TOYOTA GAZOO Racingは、4年連続でのポールポジションを獲得となり、3年連続優勝を目指すとしている。なお、8号車は3番手となった。

 ポールポジションは、今回初めてとなるハイパーポール方式で競われた。前日17日の予選で各クラストップ6につけた車両が、30分間のセッションで熾烈にアタック。通常の予選よりもコース上を走る台数が減るため、ドライバーにとってはクリアラップのチャンスが増えることとなる。

 昼前のル・マンは好天に恵まれ、気温は23℃。小林選手にとっては2017年に自身が記録し、未だ破られていない3分14秒791というコースレコードタイムへの挑戦でもある。計測1周目でマークしたタイムをいったんレベリオンに上まわられるも、さらにタイムを更新してトップを奪還。そして、セッション終盤にはタイヤを交換して再アタックへ向かったものの、わずかにコースをはみ出してアタックを断念した。

 それでも、平均251.2km/hというアタックラップタイムは驚くべき記録であり、小林選手にとっては2017年と2019年に続く3度目のポールポジション獲得となる。来季からハイパーカーベースへとル・マンのトップカテゴリーが替わるため、この1000馬力を誇る4輪駆動レースカーであるTS050 HYBRIDは、現行LMP1車両として最後のル・マン24時間レースをポールポジションからスタートすることとなった。

 7号車のドライバーは、ポールポジション獲得により、タイトル争いにおいても1ポイントを追加。この結果、ランキング首位の7号車は、2位の8号車に対して13ポイント差、そしてTOYOTA GAZOO Racingは、首位に立つチームタイトル争いで2位のレベリオンに43ポイント差となった。このル・マンの決勝を含め残り2戦で獲得できる最大ポイントは89ポイントとなる。

 第88回ル・マン24時間レース決勝は、9月19日の現地時間14時30分(日本時間21時30分)、59台の車両によってスタートが切られる。

TS050 HYBRID(7号車)
小林可夢偉選手
小林可夢偉選手(7号車)コメント

 またポールポジションを獲得できて本当にうれしいです。チームが素晴らしい準備をしてくれたおかげです。このハイパーポールでは、2度アタックのチャンスがあり、最初のアタックではやや安全にタイムを出しに行きました。2度目のアタックでは限界までプッシュし、途中までは非常によいタイムで、私自身のコースレコードに迫れたのですが、コースを少し外れてアタックを断念しました。記録更新のチャンスだっただけにタイム抹消は残念です。練習走行でのレースペースはよかったので、後は24時間レースを戦うだけです。ここまで本当にハードに頑張ってきたので、決勝レースでベストを尽くします。

中嶋一貴選手(8号車)コメント

 ポールポジションを獲得した7号車に祝福を送ります。可夢偉のタイムは素晴らしかったですし、最後のアタックではさらに速いタイムを出せたかもしれません。われわれにとっては困難なハイパーポールでした。公式練習3回目からやや苦戦しており、簡単なセッションではありませんでした。TS050 HYBRIDの感触はとてもよかったので、ラップタイム向上のために色々試しましたが、最前列獲得には届きませんでした。ただ、予選はあくまで予選で、大事なのは24時間後のレース結果だということは分かっています。決勝レースで自分たちの力を最大限に発揮すべく、最善の方法で準備を進めます。