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リモートワーク下の「孤独な営業」にどう立ち向かうか「コンタクトレス・アプローチ」に迫る(1/3 ページ)

» 2020年10月30日 08時30分 公開
[長尾一洋ITmedia]

編集部からのお知らせ:

 本記事は『コンタクトレス・アプローチ テレワーク時代の営業の強化書』(著・長尾一洋、KADOKAWA)の中から一部抜粋し、転載したものです。リアルな訪問を減らし成果を挙げる営業手法「コンタクトレス・アプローチ」に関連した、リモートワーク下での「孤独な営業」のこなし方についてお読みください。


 セイコーホールディングスが2020年6月に発表した「セイコー時間白書2020」に、「新型コロナウィルス禍により時間意識がどう変化したか」に関する調査結果があります。全国の10(15歳以上)代〜60代の男女1200人を対象に行われたものです。その中の1つに、こんな質問がありました。

 「時間に追われていると感じますか」

 この質問に対して、リモートワークをしている人の73.0%が「感じている」と答えています。これはリモートワークをしていない人の62.7%にくらべて10ポイント以上高い数字です。

photo コロナ禍で営業が顧客に会えない……どうする?(写真はイメージ、提供:ゲッティイメージズ)

リモートワークでの「追われる」感覚

 リモートで働くことで、「追われている」というプレッシャーを感じているようなのです。

 なぜリモートワークでは、通常よりも「追われている」と感じてしまうのでしょうか。単純に考えれば、上司にあれこれ命じられて動くときの方が「追われている」気分になり、自分で自由に行動を決められる方がのんびりできそうなものです。

 その大きな理由は、1日の時間の使い方が「個人の自主性にまかされた」ことにあるのではないかと思います。「今日はここまで」と、誰も声をかけてくれない。

 他の人がどうしているのかが、見えない。リモートワークを始めた人たちは、否応なく自主的に動かざるを得ず、責任感の強い日本のビジネスパーソンにとっては、それが「追われている」という感覚につながったのではないでしょうか。

 リモートワークがメインとなるコンタクトレス時代には、「自主性」がより求められていきます。自分で考えて、自分で決めて、自分で自分を動かす。そのような「自己管理」あるいは「自立する力」のことを「セルフマネジメント能力」と呼びます。

 自分で自分をマネジメントできる力、ということです。

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