ＪＵテントリ、ＪＵチャンスを活用して販路を拡大する
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京都市の南側に隣接、新車や中古車、自動車整備、鈑金塗装など幅広いジャンルの自動車関連企業も多いことで知られる京都府宇治市。ランドオート（浅野史郎社長）は宇治市槙島町の大通りから少し入った、一見分かりにくい立地に店舗を構えるが、インターネットを介した中古車販売で全国への販路を持つ。「ＪＵテントリ」を介した共有在庫販売にも積極的で、サービス開始当初から利用し、展示車両はすべて「ＪＵテントリ」に掲載する徹底ぶり。コンスタントに「ＪＵテントリ」で成約をすることで、少ない人数での店舗運営ながら、プラスアルファの販売経路として活路を見出す。今年１０月からスタートした「ＪＵ近畿チャンス」では、浅野社長がＪＵ近畿チャンス推進委員会の座長として構想段階から参画、事業化に向けて奔走した。 （室田一茂）
■「ＪＵテントリ」はオールＪＵの共有在庫
全国１万社超が加盟するＪＵが展開する「ＪＵテントリ」は全国のＪＵショップにとっては「皆の在庫車」との意識で当初から在庫車両を出品登録したという。「値付けは自由。経費をかけずにプラスアルファの販売チャンスが生まれる。出品しない理由が分からない」（浅野社長）とする。出品店の在庫回転率を高めるとともに、買い手側も必要な時に必要なクルマを検索して確実に買えることにメリットは大きい。こうした利用と合わせて、「相場を知るためにも重要」（浅野社長）と相場の研究にも生かす。購入する会員の多くは自動車整備工場やガソリンスタンドなど。顧客からの注文車を「ＪＵテントリ」で探すスタイルが確立されている。
■小売りに比べ、利益こそ少ないが高い回転率
サービス開始直後から利用する「ＪＵテントリ」だが、その決め手となったのは「リスクが少ないことと、小売に比べて利益は小さいが着実に回転率が高まること」だという。売る側もリスクが少ないが、買い手側も顧客からの注文車を確実に手に入れられる点は大きい。オートオークション（ＡＡ）での仕入れが難しい販売店にも買いやすい環境を提供していることも、「ＪＵテントリ」の普及拡大に大きな成果をもたらす。
■１０月からスタートした「ＪＵ近畿チャンス」で更なるサービス拡充へ
今年１０月、ＪＵコーポレーションがスタートした新サービス「ＪＵチャンス」においては、ＪＵ近畿（財藤和喜男会長）が全国をけん引する形で先行導入した。通称「ＪＵ近畿チャンス」では、２０１８年１２月より、月１回ペースの推進委員会開催で、事業の具体化に議論を重ねた。浅野社長は同委員会で「座長」を務め、実務レベルでの調整で中心的役割を果たしてきた。「まだまだ始まったばかりの『ＪＵチャンス』だが、じっくりと育てていきたい。事業の成功に向け、まずは全国の皆さんに知っていただくことが大切。出品しやすさや買いやすさなど、さまざまなハードルを乗り越えながら、認知拡大を図りたい」（浅野社長）と普及促進に注力する。
■下取り、買取り車をＡＡに出品する前の限られた期間で勝負できる
「ＪＵチャンス」の具体的な活用方法について、下取り、買取り車の短期間での出品を挙げる。もともと管理客などから買い取った車両は自社の展示場に並べづらく、入庫後はすぐにＡＡ会場に持ち込む販売店も多いと思うが「ＡＡ出品前、一時的に『ＪＵチャンス』に出品することで、経費をかけずにチャレンジすることができる。手元に車両を持ちながらのセリなので、陸送代や出品手数料などの経費が不要で、もし売れなければＡＡに持ち込むだけ」というシンプルな考え方だ。
■「ＪＵ近畿チャンス」は今後も進化、流通と小売り、金融などにまたがるプラットフォームに
浅野社長が座長を務めるＪＵ近畿チャンス推進委員会では、将来を見据えたＪＵ加盟店支援サービスとして、「ＪＵ近畿チャンス」の更なる強化を検討している。中古車保証や信販会社との提携、各事業分野にまたがるプラットフォームとして、総務委員会の主管事業として今後も検討を重ねる。「全国１万社超の『ＪＵ』という組織を生かし、われわれの業界のために、組合員のメリットになる事業を展開していきたい」と意気込む。
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2024年04月18日
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