車載ECU向け2/4回路入り単電源オペアンプ「NJM2904B/NJM2902B」を開発――高い水準のEMI耐性を実現 新日本無線

新日本無線は2021年1月25日、車載ECU向けに高い水準の電磁場ノイズ耐性(EMI耐性)を備えた単電源動作可能な2/4回路入りオペアンプ「NJM2904B/NJM2902B」を開発したと発表した。

車載ECUでオペアンプを使用する場合、動作帯域を超える外来電磁ノイズ(EMI)の侵入によって出力電圧に想定外の変動が生じ、ECUが誤動作することがあった。また、ノイズ耐性の評価は車両開発の最終段階で実施されることが一般的で、その段階で問題が発生すると、大きな手戻りが発生してしまうという問題があった。

オペアンプにおいては入力端子のEMI耐性が脆弱とされているため、従来入力端子を対象にEMI対策が施されてきた。しかし同社によると、ワイヤハーネスに重畳されたノイズがアンプの電源端子経由で侵入するようなケースも想定されるため、入力端子のみの対策では十分とは言えない。

今回同社では、オペアンプ内部回路の各ステージに対するEMIノイズ侵入経路と回路動作への影響、さらに誤動作を発生させるメカニズムを解析。それに基づいて各ステージに最適なEMI対策を施すことで電源端子のEMI耐性を高めた。同社によると業界最高水準の耐性を持つという。

高いEMI耐性によってノイズ評価後の設計手戻りリスクが低減される。また、IC内部での回路的対策のため、チップレイアウトや組み立て条件などの影響も受けにくくなる。国際規格IEC 62132-4、およびJEITA規格ED-5008に準拠した評価を実施しているため、さまざまな用途向けに対応する。

同社従来品「NJM2904/NJM2902」の上位互換仕様となっており、車載ECUをはじめ電圧検出や電流検出アンプ、各種センサー用アンプ、各種フィルター、波形整形などへの適用を想定している。

VSP8パッケージのNJM2904Bはサンプル価格100円で提供中。SSOP14パッケージのNJM2902Bは同200円で3月提供開始予定だ。

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