Race 2
WTCR 2021
Round 6

グエリエリがポイントランキング3位でチャンピオンを視界にキープ

fr Circuit Pau-Arnos

シルキュイ・ポー=アルノで開催されたFIAワールド・ツーリングカー・カップ(WTCR)第6戦フランス大会。エステバン・グエリエリ(ALL-INKL.COM Münnich Motorsport)がレース1で4位、レース2で7位入賞を果たしポイントランキング3位となり、今シーズンのタイトル争い圏内にとどまりました。

グエリエリがポイントランキング3位でチャンピオンを視界にキープ

Civic Type R TCRは最速のマシンだとは言えなかったレースウイークでしたが、グエリエリは今日のレースで23ポイントを獲得、チャンピオンシップのポイントリーダーであるヤン・エアラッシ(Lynk & Co)の背中を捉え続けています。 

グエリエリはオープニングレースとなるレース1で4位を獲得、チームメートのネストール・ジロラミ(ALL-INKL.COM Münnich Motorsport)はあとに続く5位を獲得しました。
レース1でトップ5を獲得した2台は、レース2でも好成績を期待させました。しかし、最後の数周でレースは波乱の展開となりました。 

団子状態となって走行する中で、グエリエリはシケインでの混乱に巻き込まれ7番手まで順位を落としてしまいました。前方にいたポイントリーダーのエアラッシをオーバーテイクしようと最終ラップまでアタックを続けましたがコースを横切るようにラインをブロックされ、グエリエリはそのまま7位でチェッカーフラッグを受けました。 

このレースウイークにて23ポイントを獲得したグエリエリは、トップと22ポイントの差で3位につけており、チャンピオン獲得も視野に入れたポジションをキープしながら、残り2戦を戦うことになります。 

レース1を5位で終えたジロラミは、レース2では完ぺきなスタートを決め、グエリエリとエアラッシを一気に追い抜き5番手までポジションアップしました。 

途中グエリエリを先行させたジロラミは、後方の集団からチームメートを守る役目を担いながら走行をしました。 

そのまま6位でゴールすると思われましたが、レース中盤にさしかかるとペースが落ちてしまいます。結果として、タイヤのデラミネーション(トレッド剥離)によるサスペンショントラブルでレースを終えることになってしまいました。 

望んでいた結果ではなかったものの、ALL-INKL.COM Münnich Motorsportはチームチャンピオンシップランキングの2位をキープしています。 

ティアゴ・モンテイロ(ALL-INKL.DE Münnich Motorsport)にとってはジェットコースターのような目まぐるしい一日となりました。レース2の12位という結果は、彼のポテンシャルからほど遠いものでした。 

レース1を10番手からスタートしたモンテイロは、すばらしいスタートを決めて8番手争いを繰り広げましたが、3コーナーのヘアピンに差し掛かるところで横から接触に遭ってしまいました。 

右のリアサスペンションがその衝撃でダメージを受けてしまい、モンテイロはなす術もなく高速でタイヤバリアに突っ込み、クラッシュしてしまいます。 

しかし、レース2までのわずかな時間で最大限の修復作業にあたり、チームはピットレーン閉鎖の30秒前にマシンを送り出すことに成功。モンテイロは無事に11番グリッドに着くことができました。 



レース2でもトップ10内まで追い上げたモンテイロでしたが中盤でポジションを落としつつも、チェッカー前には再びポジションアップを果たし12位でチェッカーを受け、懸命に作業を行ったチームに4ポイントを持ち帰りました。 

チームメートであるアッティラ・タッシ(ALL-INKL.DE Münnich Motorsport)はレース1で大きな衝突に巻き込まれながらも12位でフィニッシュしました。 

18番手からレース1をスタートしたタッシは、序盤のコーナーで順位を5つ上げることに成功しましたが、アウトから他のマシンに衝突されてしまいました。 

しかし、リタイアすることなくレースを継続し、チェッカー前にはポジションアップを果たし、12位で4ポイントを獲得しました。レース2は16位完走を果たしました。


Esteban Guerrieri
Esteban Guerrieri 86
ALL-INKL.COM Münnich Motorsport
ポジティブな結果に恵まれた日曜日になりました。レース中の混乱を踏まえるとレースを無事に完走することが確実ではなかった2レースだったと思います。ここではあまり速さを見せることができませんでしたが、ポイントリーダーと大差ないポイントを両レースで獲得することができました。
レース2では前方にトラブルを抱えたマシンがいて少し苦戦しました。そして団子状態になると、皆が僕に衝突しながらアタックをし、それがレースの終盤何周かにわたって続きましたが、無事に最後まで走りきることができ、結果にも満足しています。チャンピオンシップ争いは終盤を迎えますが、最後までタイトル争いに全力を注いていきます。

Néstor Girolami
Néstor Girolami 29
ALL-INKL.COM Münnich Motorsport
レース1は多くのポイントをチームに持ち帰ることができましたが、レース2は少し困難なレースとなりました。いいスタートを切ることができたので、ポイントリーダーのエアラッシをオーバーテイクしいいポジションにつけることができました。エステバン(グエリエリ)を先に行かせ、ペースをコントロールしながら走行していましたが、突然バイブレーションが起こりステアリングに異変を感じました。2ラップ後にピットに戻り調べたところ、タイヤのデラミネーション(トレッド剥離)が原因だとわかり、同時にサスペンションに破損がみられました。第5戦チェコでも同じ症状が起こったので、原因を解明しなければなりません。次戦まで少し時間があるので、その間にチームで見直していきたいと思います。

Tiago Monteiro
Tiago Monteiro 18
ALL-INKL.DE Münnich Motorsport
予想していた通り難しい、しかしおもしろいレースウイークになりました。レース1では残念ながら衝突されて壁に追いやられ、クラッシュをしてしまいました。そこでこのレースウイークを終えてしまうと覚悟していたのですが、チームとメカニックの皆が短時間でマシンの修復をし、レース2へ送り出してくれるというすばらしい仕事をしてくれました。レース2は悪くないレースでした。いいスタートをすることができトップ10までポジションを上げることができたのですが、ライバルからコース外へ押し出されてしまいました。オーバーテイクは簡単にできることではないですが、3つもポジションを落としてしまったことは残念でした。悔しい結果でしたが、マシンの感触は良かったですし、無事にポイントも獲得することができました。

Attila Tassi
Attila Tassi 9
ALL-INKL.DE Münnich Motorsport
昨日の予選はとても悔しい思いをしたので、今日はポイントをより多く獲得することが目的でした。レース1では無事に果たすことができました。最初の1コーナーに差し掛かるブレーキングゾーンで左から強い衝撃を受け、その時からステアリングに違和感を感じ始めました。特に中高速コーナーで右にステアリングを切ることが難しくなりました。コーナーの大半が右コーナーのため、後方の集団を抑えながら走行するのはたいへんでしたが、最後まで走りきり12位を獲得できたことはうれしい結果になりました。レース2では隊列状態が続き、使用していたタイヤが少し古かったため、終盤にはアンダーステアが多く出てしまいました。次戦のアドリア(イタリア)ではよりよい予選になるよう願っています。



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