「戦災変電所」から見える戦争と平和 一般公開で人気 東京・東大和

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井上恵一朗
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 空襲の戦禍を伝える東京都東大和市の文化財「旧日立航空機株式会社変電所」(戦災変電所)が10月から一般公開され、多くの人が見学に訪れている。補強工事により2階部分が初公開となり、弾痕の残る配電盤などを見ることができる。

 1年がかりの保存・改修工事後、緊急事態宣言が出ていたため公開予定が2カ月延期に。10月20日の初公開後、平日でも300人、週末は500人を超す人が訪れているという。

 1938(昭和13)年にできた軍用機エンジンの製造工場にあった変電所。高圧線で送られてきた電気の圧力を下げて各工場に供給した。45年2~4月、米軍の戦闘機や爆撃機B29による3度にわたる空襲で、工場の8割が壊滅した中でも倒壊を免れた。建物の内外に300以上の弾痕や爆撃跡が残る。

 戦後は機械工場として1993年まで操業し、変電所も現役で稼働した。市民の保存運動を受け、市は95年に史跡に指定。約1億3千万円を費やした今回の工事で、コンクリート壁面の劣化防止や柱の耐震補強などを施した。工事後初めて一般公開された2階が、変電所の主要部となる。

 高さ2・4メートル、幅4・…

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