先日、実家に帰った。

兄は結婚し、親父は他界、
その日は俺と母二人で久々に晩飯食った。

まぁふたりっきりの実家って
なかなかだだっ広くて寂しい。
(母はいつもこの家に一人きりなのか~)

なんて考えて
久しぶりの二階の自分の部屋のベッドで
ウトウトしてた。

すると、
なんか話し声がするんだよ。

自分の頭のちょっと先、
1メートルくらい。

ん?誰だ?
って目を閉じて
ボーッと考えたんだが。

俺の部屋のベッドは
窓際に並行に置いてて頭の上は壁。

え?と思った瞬間
体が動かん。

で、
否応なくその会話は続いてたから
仕方なく聞いてると、
声の主は母らしい。

それが分かってから怖くはなくなった。

「んー、私はもう50%くらい準備できてる」

「無理かなぁ…」
「大丈夫かなぁ…」

みたいな感じなんだけど、
明らかに誰かと話してる感じだった。

すると、その声の主が
雰囲気的にこっちに向かってきたんだよ。

で隣に立ってる感じがした瞬間、
全身をぐっと抱きかかえられた感覚がして、
その声が一言。

「あんたが結婚してくれたらね、
もういってもいいかな~…」

って耳元で優しく言われた。

ひえっとなって
体が動くようになって飛び起きた。

しばらく考えて、
ちょっと母の部屋を覗きに行ってみた。

寝息を立てて普通に寝てたわ…。

今の彼女と結婚するって
報告に来たつもりだったけど。

その日は言い出せなかったから、
母の生霊かなんかがプレッシャーかけにきたと
マジで思った。

で、そのあとすごく悲しくなった。

怖くなった。

「50%くらい準備できてる」

って死ぬ準備って事か?

一緒に話してたのはオヤジなのか?

じゃ、俺が結婚したら、その準備は70%

子供ができたら90%?なのか…?
とか考え出して、
独りで泣いてしまった。

まぁ、次の日以降も変わりなく過ごしてたんだが。

少し親を今以上に大事にしようと思ったなぁ…。

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