砂場女って知ってる?

ウチの田舎(九州北部)で90年代前半に噂になった都市伝説なんだけど、公園のベンチに一人で腰掛けていると、いつの間にか園内にいるのが自分だけになっていることがある。
そんな時は出入り口だけを見て速やかに出て行かなければならない。
周囲を見回したりしてぐずぐずしているとザッザッと音が聞こえてきたりする。
この音を聞いたら反射的に砂場を見てしまう。

そこには灰色のコートを着た女がこちらに背中を向けてうずくまっており、一心不乱に素手で砂を掘っている。

お前は背中から目を離せなくなる。
立って歩き出す。
女の後ろへ来る。
ここからが運命の別れ道。

女の◯側へ行くと生き埋めにされる。
女の×側へ行くと身体が自由になるが、公園を一回りしなければ出られない。
その間女はピタッと後ろを付いてくる。
決して振り返ってはいけない。

怖くなっていい加減に回ると外まで付いてくる。