2020年9月10日、牡羊座で火星が逆行を始めます。火星といえば2020年下半期という舞台においてかなり派手な大立ち回りを演じるキャストで、6月末から2021年頭までという長期にわたりひとつの星座に長期滞在します。
通常、火星がひとつの星座に留まるのは1ヵ月半程度。さらに、滞在するおひつじ座の守護星が火星なのです。要は自分ちにいるようなもので、持ち前のパワーを存分に発揮できる、というわけです。意欲、熱意、闘争心。そういったものを、集中投下しやすい半年間となっています。まあそれが他人に向けられると火花が散るなど物騒なことになったりするわけですが、燃やすところを間違えなければ面白い時期にしていけるはずです。燃やすのは自分の情熱、です。他人を燃やしに行っちゃいけない。それ放火ですから。きらきらと自分らしく燃えているあなたを見た人が、もしかして「よーし自分も」「いいな、応えたいな」と心に情熱の炎を燃やすようになるかもしれない。それは起こるかどうかわからないけれど、起こったらいい運の連鎖といえる。そんなふうに過ごせたら素敵なのだろうなと思います。
さて、またしても前置きがロングになったわけですが(意味のない横文字)、その火星が9月10日から逆行のフェーズに入ります。それについて、ココロニプロロさんでコラムを1本書いておりますのでご参考にしていただければと思います。
本文にも書いたのですが、火星が逆行することで「熱意が内にこもる」「情熱がこじれてうまく出せない」といったことが起こりやすくなるかもしれません。たとえば、こんなこと。
「やりたい気持ちはあるのにやる気が出な」
「好きという気持ちが出せずに、素直ではない態度をとってしまう」
「情熱を注いできた対象が、急にわからなくなった」
その結果、仕事が不完全燃焼気味でモヤモヤしたり、人間関係がこじれたりしやすくなる可能性があります。6月末、火星がおひつじ座に入った頃から熱意を注いでいることがある人は、自分の変化に「あれっ!?」と思ってしまうのかもしれません。
でも、焦らなくても大丈夫。戦ったり、自暴自棄になったりもしなくて大丈夫です。こういう時期だということを踏まえて、ちょっと冷静になる。情熱を暴走させない、闘争心を飼い慣らす、そんな状態に至るためのレッスンなのだと考えてみる。そんなふうに、乗り切っていけると有意義だろうと思います。試練に出会わず大きくなった幸せというのは、脆さを内包することも多いですから。
ただ、ここは覚えておいていただきたいのですが、物事は悪いことばかりではありません。仮に、6月末あたりから頑張りすぎている、ちょっと暴走しすぎているかなと自覚していた、といった人にとっては、程よく羽を休めて無理のない頑張り方を模索する時間にもできるでしょう。どなたもご存知の通り、火は強すぎれば強すぎるほどいい、というわけではありません。うまく燃やせない試行錯誤を通じて、自分にとってベストな火の大きさを探していけるかもしれませんよね。だから、これまで通りじゃないことに、焦らなくても大丈夫。
もうひとつ、コラムには書かなかったのですが、今はやぎ座に木星・土星・冥王星と3星が滞在、それがこの火星とハードな角度をとることになっています。バチバチと火花を散らすようにして社会が変わっていくときで、折しも総裁選を控えていたりもします。もしも「オフィシャルな場でこれまでの常識の必要性が問われ、覆されていく」といったことが身近で起きた場合、この逆行期間においては「その常識があったからこそ、無事に回っていたこと」にも目を向けて変革を志していくのかなといいのかなと思います。世の中にはたまに「どうして今の時代にこんなことを」と思わされるような理不尽さや時代遅れのプロセスが横行していることがありますが、それも「一理ある」時代もあったのでしょう。そこを軽視して抜本的に変えようとすると、思わぬ見落としもありそうです。スピードばかりを、強さばかりを追わないことが、この時期は大事なのだろうと思います。
順行は11月14日です。どなたにとっても、良い逆行期間となりますように。
火といえば若い頃、ある秋の日にアパートの台所で秋刀魚を火だるまにしたことがありました。普段は煮物などごく平和で穏やかな自炊生活を送っていたので、もうハチャメチャに慌てましたよね。でそのシーンを私、妙に鮮明に覚えているのです。まるで写真のようにくっきりと、人生の折々にふと、脳裏に蘇ってくるのですね。
6畳の部屋に3畳のキッチン、あのアパートにいたときは自由で静かで、明日のことすらわからないほど貧乏で、ただたださみしかった。その後の人生で劇的なこと――それこそ情熱とか火花を散らすとか――なんてことは山程あったのに、何気ない瞬間にふと思い出されるのは秋刀魚火だるま。なんということだ。
今の家はIHで炎を見ることもなくなり、もうさみしくはないけれど、あの火だるまの秋刀魚と途方もない孤独は、私のなかで静かな熾火となっているのでしょう。まあいいんですけどね。すべては過ぎたことです。あの頃の悲しみも喜びも、終わったことなのです。
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