共感　ミラーニュ―ロン効果

ポチッと押したら運気upのパワーが来るよ

先日、普段は入ることのできない重要文化財に指定されているお寺で、踊りの公演をさせていただきました。眼前には御本尊の阿弥陀如来様が座っておられる。

もう25年くらい前から長きに渡り、お庭や本堂で踊らせていただいて、年々踊る度にありがたいことだと感謝しております。

初回は雷と大雨。お庭のぬかるみの中で踊ったときの様子は、私の古くからの知り合いの写真家のフォトアルバムに収められています。

野外での公演は、雨風の天候、鳥や虫、木々の葉音などが、その時々で変わり、そこに観客の方のエネルギーが加わります。その都度、それらが違いますので、踊り切るということは、とても怖いことでもあります。

入場料を頂くわけですから、以前は緻密に創りこむこともしました。しかし、今回はなぜか安心していました。それは自信があるからとかではなく、感じたままを素直に体現することがベストなのだと決心したからです。

公演前はよく「お忙しいんでしょうね」と気づかってくださるのですが、私がしていたことは、疲れを取り体のコンディションを整えることと、メンタルのコンディションを余裕のある潤った状態にしておくこと、この2点だけでした。

当日は、とても蒸し暑く汗だくになりながらも、蝶の訪れは私の体を変容させ、手を挙げた時には上空で鳴いた鳥とも繋がることが出来たのです。もし、創りこんでしまっていたら、それらを楽しむことは出来なかったでしょう。

踊りの最後に傘を差すのですが、傘を差すと同時に小雨が降ってきたり、偶然と奇跡の連続で、そこにいた誰しもが、異次元に入り込んでいました。

創りこまず、気負わず、ただその日の準備をしてきたこの公演の観客の方の感想は「ゆったり出来た」「癒された」「一体感を覚えた」「来てよかった」など嬉しい言葉をかけていただきました。

天候、自然、観客の方と一体になれたのは、このお庭と阿弥陀如来様、観客の方々の愛のおかげであり、私という踊り手が一切気負わなかったことの影響力だと思います。

この歳になって、力が抜けてきたというのもあるでしょうが、何より人の評価を怖れずに素直であったこと、すべてに肯定的であったこと、一瞬一瞬を大切にしたことが良かったのです。

この一体感というか、共感のことをミラーニューロン効果と言います。ミラーニューロンとは、まるで鏡を見ているかのように、周りの行動を見て自分も同じように行動することです。

スポーツなどで、上手な人のお手本を参考に練習すると良い効果が出やすくなり、下手な人と一緒にいると、その人も同様に下手になるなどと言われますが、これはミラーニューロンの働きなのです。

また、ミラーニューロンは共感を司る神経細胞と言われ、相手の言葉や行動などを自分の脳内で再現することで、自分が体験したように感じたり、怖い話を聞いただけで、自分も恐怖を抱いたり、楽しい話を聞けば自分も楽しくなるなど、ミラーニューロン効果によって、自分が体験したように感じ、共感することが出来るのです。

なりたい自分像があるのでしたら、理想とする人や真似をしたいと思う人の近くにいて、一緒に行動してみてください。きっと思ったより早く、なりたい自分に近づけると思いますよ