●蛭子。(えびす・ヒルコ)


今日は何を書こうかと、ニュースを見て見ると、

もうすぐ雛祭り(ひなまつり)という事で、

雛祭りの話題がちらほらニュースになっていますね。


そこで今日は、雛祭りに関した事を書いてみたいと思います。



日本神話の中には、日本列島を構成する島々を創成した時の

国産み神話があります。

それによると、二人の神様イザナギイザナミ)が

高天原の神々に命じられ、日本列島を作ったとされます。

 

ちなみに、イザナギが男の神様、イザナミが女の神様です。

昔は、名前にがつくのは男性とされていました。



さて、二人の神様(イザナギとイザナミ)は、

日本列島を作った他に、沢山の神様を産みました。

しかし、最初の子は、産み損なって不具の子に生まれたとあります。

一説には、水蛭のように手足が異形であったのではないか、

あるいは、胞状奇胎と呼ばれる形を成さない胎児だったのではないか、

と言われています。

『古事記』ではイザナキ・イザナミ神の言葉として、

わが生める子良くあらず」とあるのみで、

どういった子であったかは不明です。


二人の神様(イザナギとイザナミ)は、

生まれた子(水蛭のように手足が異形であったので蛭子(ヒルコ))

を棄てる事にしました。

葦船(あしぶね)に入れられオノゴロ島から流されてしまいました。



こうして、産まれたばかりの蛭子(ヒルコ)は、

葦船に入れられ海に流されてしまいました。

このヒルコが流され、後に流れ着いたという伝説は日本各地にあり、

その代表的な一つ、『源平盛衰記』では、

ヒルコは摂津国に流れ着いて海を領する神となって、

夷三郎殿として西宮に現れた(西宮大明神)とあります。




つまり、海に捨てられしまった蛭子(ヒルコ)は、

その後立派に育ち、蛭子=エビスと呼ばれるようになり、

エビス=恵比寿様(海のかなたから流れ着いた神)となり、

恵比寿様

 

今でも西宮大明神などで祀られています。

現在では七福神の一員で、なおかつ日本古来の唯一の福の神です。

(他の七福神は、みなインドまたは中国由来の福の神)

漁業の神でも商いの神でもありますね。






ここまで読んで、お気づきの方もいらっしゃると思いますが、

上の二人の神様(イザナギとイザナミ)が、

海に子供を葦船に乗せて流した行為こそ、

3月3日に行われている雛祭りの原型
と言われています。



その後、『源氏物語』の須磨の巻には、



光源氏がお祓いをした紙人形(形代)を船に乗せ、

須磨の海に流したとあり、これが「流し雛」の最初
とされます。

今でも、鳥取市用瀬町は「流しびなの里」として知られ、

ひな祭りには、昔ながらに雛流しを行っている。

 

 

 

 



最初は、紙で作った人形を船に乗せて流していたが、

お金がある人達は、段々と人形を豪華にしていった。



すると、

こんな豪華な人形を、たった一回で使い捨てにしてしまうのは、

勿体ないという意見が多くなり、

やがて、海や川に流さず、家に飾る事になった。


こうして、今の雛祭りの形になった。




さて、今日私が何を言いたいかと言うと、

スピリチュアル的に言うと、雛祭りは、身代わり信仰です。

どういう事かと言うと、

流し雛は子どもの無病息災を願い、災いや厄を払いのける為に、

草やわらで作った人形に自分のけがれを乗せて、


身代わりとして川に流したのです。

 

つまり、子供の災いや厄を水に流し、

身を清めるために人の形をした紙や人形が使われていました。

だから、雛人形は、どんな綺麗な状態でも中古は買ってはいけない。

とされています。(もう誰かのけがれが入っている可能性があるので)




そこで、今日お勧めしたいのは、

日頃、嫌な事があった時、

■フラれた・失恋した・離婚した。
■失敗した。損失を出した。倒産した。
■怒られた。大失敗をした。大損失をだした。騙された。

など嫌な事があったら、


その嫌な思い、嫌な運、自分にふりかかった災いを

作った人形に自分のけがれを乗せて、身代わりとして川や海に流してみてください。

新しい貴方が、スタート出来る事が多いですよ。




やり方は、

①■まず、紙で小さい人形を作ります。

 



②■その人形にお願いして、今貴方が抱えている嫌な思い、

  嫌な運、自分にふりかかった災いを身代わりとして取ってください。

 

  とお願いします。

③■その紙人形を体や頭や腕や足などになすりつけます。

④■橋の上などから、その紙人形を川や海に流します。(余り風の無い時に)

⑤■手を合わせて、お見送りします。



現代は、雛祭りと言えば、女の子の節句と決まっていますが、

江戸時代までは男女共通の行事でした。

なので、男性が行っても良いですよ。


END